※ こちらの記事は2023年7月24日に英語で公開されました。
アカデミック・インテグリティ(学問と研究における誠実さ・健全性)の推進を牽引し、採点や評価のオンライン学術支援ツールを提供するターンイットイン(Turnitin)は、AIライティングとの類似性を検知する新機能を2023年4月に公開後、6,500万本以上の提出課題をレビューしたことをご報告します。これら6,500万本のうち210万本(3.3%)以上には、AIライティングが最低80%含まれると識別されています。約670万本(10.3%)には、AIライティングが20%以上含まれます。この分析結果から、生成AIが教育現場に広がっていることが分かりますが、これを許容するかどうかの判断は教育者にゆだねられています。
「わずか3か月余りで、ターンイットインのAIライティング検知機能は広く利用されるようになり、ChatGPTが2022年11月に最初に無料公開されて以来、教育者が求めてきたデータを提供しています」とターンイットインの最高製品責任者(CPO)アニー・チェチテッリは述べています。「AIライティング検知機能のリリース後、ターンイットインと提携する教育機関の約98%が、ターンイットイン製品のワークフローの中で、少なくとも1つの利用中のアカウントのAIライティング検知機能を有効にしています」
アニー・チェチテッリはさらに、「利用状況や検知率を共有することは、教育と学習の現場で生成AIが実際に使用されている状況について理解を促すための1つの方法です。教育者はこれらを喫緊の課題としており、AIライティングとAI生成文章の検知に対する世間の関心も高まっています。そうした現状をふまえ、私たちはインサイトを共有し、今の教育界を形作っている方向性を誰もが理解できるようにしたいと考えています」と述べています。
ターンイットインのカスタマーエンゲージメント担当シニアディレクターであり、教育現場での指導と運営に長年携わってきたパティ・ウェスト-スミスは次のように述べています。「ターンイットインは25年にわたり、アカデミック・インテグリティの担保に貢献してきました。そして新たなAIライティング検知機能をリリースし、その取り組みを続けています。教育者と学生には、ライティングツールの適切な使用や適切な引用、独自の考えといったことについて、話し合ってほしいと思います。私たちの役目は、そうした有意義な会話のきっかけとなるツールを提供することです」
会話が重要なのは、AIライティングの特徴を示唆する割合が大部分を占めている文書でも、必ずしも不正行為を示すものとは限らないからです。教育者が学生に課題でAIツールを使用するよう明確に指示していて、AIライティングの検知がそこまで問題にならないこともあります。その一方で、生成AIの使用は認めないと学生に話している教育者もいます。そうした場合には、草稿段階でいち早く問題に対処するために検知機能が役立つ可能性があります。
当社は、教育者が進化し続けるテクノロジーに対応できるよう、学生との対話のヒントやAI不正利用対策ルーブリック、AI不正利用対策チェックリストなど、AI時代のアカデミック・インテグリティに関する最新リソースを定期的に公開しています。これからも透明性を追求し、ターンイットインは検知技術に関する進捗を「AIライティング特集ページ」で広くお伝えしていきます。
*2023年6月30日時点
Turnitinについて
Turnitinは、学習・研究における誠実・公平さを推進し、そのためのフィードバックや採点・評価に関するソリューションを提供する、世界有数のプロバイダーです。Turnitinは25年に渡って教育機関と提携し、学問における誠実性、公平性、一貫性を推進してきました。Turnitin製品は、生徒へ「アカデミック・インテグリティ」を指導するためのツールとして教員に使われ、学生や研究者が自信を持って独自の成果を発表するためのツールとして使われてきました。Turnitinは、オーストラリア、ドイツ、インド、インドネシア、日本、韓国、メキシコ、オランダ、フィリピン、スウェーデン、ウクライナ、英国、米国に拠点を構えています。「Turnitin Feedback Studio」「Gradescope」「iThenticate」「Turnitin Originality」「Turnitin Similarity」「ExamSoft」「ProctorExam」「Ouriginal」といったTurnitinの各種のソリューションはこれまでに、教育機関や出版社、企業などの1万6,000以上の団体に導入されています。
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