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「アカデミック・インテグリティ」と「盗用・剽窃」は関連づけて議論されることが多く、どちらも同じ意味で使われがちです。たしかに、盗用・剽窃は研究不正の一行為ではありますが、アカデミック・インテグリティ全体を指すわけではありません。

アカデミック・インテグリティとは、主要な価値観(下記で解説)を全うするという責任のことです。盗用・剽窃はアカデミック・インテグリティの一種で、他者のアイデアや言葉、理論、絵、図、意見、情報について、その出典を明示せずに使用する点で不正行為に該当します。

では、アカデミック・インテグリティとはいったい何なのか、その定義をさらに見てみましょう。

International Center for Academic Integrityはアカデミック・インテグリティとは「たとえ困難な状況におかれても、「正直」「信頼」「公正」「敬意」「責任」「勇気」という基本的な価値観を全うすること」と定義し、「これらの価値観から、学術コミュニティが理想を行動に移すための行動原理が生まれる」としています。

アカデミック・インテグリティの主要な価値観は、具体的に次のように説明されます。

1.正直 (Honesty):正直であることはアカデミック・インテグリティの基本原則です。論文執筆においては、引用文献の出典を明示することで、その著者の学術への貢献を認めます。また、客観的であることも重要で、教育者にとっては、偏見をもたずに学生の成果物を評価することを意味します。

2.信頼(Trust):学生の成果物の信頼性を高めることはアカデミック・インテグリティにとって非常に重要です。そのためには、授業において明確な期待値を設定し、評価においてもその期待値を維持することが大切です。

3.公正(Fairness):教育者として、えこひいきを避けることもアカデミック・インテグリティのひとつです。一貫性のあるルールを適用し、ルーブリックの使用や教育上の公平性を保つ行為を心がけ、自分の行動に責任をもちましょう。

4.敬意(Respect):すべての人に敬意を表すことも大切です。学生の示す敬意とは、課題や学習に真剣に取り組み、フィードバックを受けることです。他方、教育者の示す敬意とは、学生にフィードバックを提供し、学生への共感を示すことです。

5.責任・勇気(Responsibility and Courage):信頼と誠実さはアカデミック・インテグリティの基盤です。学生は間違った行為に立ち向かうこと、教育者は授業や教育機関のポリシーを作り、それを守ることが求められています。(ICAI, 2021)


ゲレーロ・ディブらの研究では、「アカデミック・インテグリティには、試験中の書き写しや盗用・剽窃、論文代行などの不正行為をしない、ということより大きな意味が含まれている。それは、学習に専念し、「学ぶ」という目的に焦点を当てて学業に励むことを意味する。また、適切な手段を用いて、地道な努力を重ね、優れたスキルを身につけることも意味する。つまり、真摯に学ぼうとする姿勢そのものを指すのだ」と示されています(International Journal for Educational Integrity, 2020)。

アカデミック・インテグリティの基本的な価値観に反する不正行為は、近年、さまざまな形態で出現しています。盗用・剽窃はもちろん、学生同士の共謀やコピー&ペースト、電子機器を用いた不正行為オンライン・テストバンクの利用、テキストスピナーの悪用、自己盗用・自己剽窃も含まれます。

他者のアイデアや言葉を、自分のオリジナルとして使用する盗用・剽窃は学術不正の一種であり、アカデミック・インテグリティを侵害する行為のひとつなのです。

「アカデミック・インテグリティ」と「盗用・剽窃」が同じ意味として使われることもありますが、学生を指導し、進むべき道を示すためには、それぞれの違いをしっかり理解しておくことが大切でしょう。